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数の現象学

病院の図書室でおもしろい本をみつけました。


『数の現象学』 森 毅 箸


「順序数との関係でいうと、何もしないのが、0、1つ入れて1、もう1つ入れて2、となっていく。大学で研究室が2階から4階に移った男がひどくボヤイていたものだ。「4階で2倍のように思うたら階段3倍、エローテカナン」と。初めは0階で、階段1つで1階、階段2つで2階、といった方式の方が合理的なのである。
デパートでエスカレーター5回で6階へ上がる方法は、なんてクイズもある。トンマはあとの1回は階段でなどと答えるのだが、もちろんエスカレーター5回で6階へ上がるわけだ。地下1階というのが合理的である。」




なるほど~と思ったけど・・・その考えで地平線を0とするならと地上0階、地下0階と数えなければならないのでは????



「男の子が7人、女の子が5人いる。男の子は女の子より何人多いか」といった問題で、
7人-5人=2人
としたら、「先生、男の子から女の子は引けません」という抗議があったそうだ。
これは、類概念の形成に関しての「男の子と女の子を足せるか」という問題とは違う。
ここに出ているのは、普通の減法とはかなり異質な、<差>の問題なのである。
もっとはっきりさせるなら、イスが7脚、人が5人で、
7脚-5人
といったのもある。ここでは、人の座ったイスが5脚あると転換して、やっと、
7脚-5脚=2脚
という普通の減法になり、人の座っていないイスは2脚、つまりイスの方が2脚あまることがわかる。」




小学校のプリントで「10匹いたの猫のうち3匹を殺したら生きているのは何匹か」というような練習問題をだしてひんしゅくをかった教師の話しを聞いたことがありますが・・・純粋に数学問題として視点を変えると、わかりやすいともいえるのかも(*_*)

by keisyan | 2006-05-10 11:08 | 読書