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動いてよいのか悪いのか?

― 『痛みのケア』 監修・編集 熊澤孝朗  ―


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 【動いてよいのか悪いのか?筋と痛み】 より抜粋


「急性痛と慢性痛を区別することなく進められる治療は、時として痛みを悪化・拡大させ、『慢性痛の悪循環』を作り出す可能性があり、非常に危険である」


「これまで、痛みは合併症の一つの症例として“厄介もの扱い”されてきた。痛みの軽視の治療が多くの慢性患者を生み出してきた」


「患者は自分で運動や活動をすることが少なくなり、痛みを訴えやすくなるというと同時に、その痛みに注目しやすくなるため、結果的に他者の依存を生み出してしまう」


「慢性痛の場合、動くことはからだだけでなく痛みにとってよいこと。動いても大丈夫」


不活動によって、痛みが生まれ、慢性化し、さらに痛み部位が拡大する」


絶対安静固定は後に慢性痛を生み出しやすい」


「患者が受け身となることなく、自身の痛みに向き合い、認知を変えていくためには、受け身治療よりも運動療法のほうが能動的かつ積極的に認識や行動、活動性を変えるには有効である」


「『動かせるところを、動かせる範囲で、動かす』ことが運動のヒントである」


「運動するためには、筋のコンディションをアセスメントし、運動のための準備として不良コンディションの筋が活動しやすい状態をつくり、そのうえで運動をプログラムし、実践する」


「運動療法によって、二度と慢性痛地獄に逆戻りなくてよいところまでからだの構造改革を行い、痛みを徹底的に減らす」



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やはり・・・

この本にも 「動けるけど痛い人」 へのアドバイス&アプローチが欠落しているんです。

専門家にとって慢性疼痛患者の治療は 「痛くて動けない人」 が対象のようです。

痛くても動けて、社会生活をそれなりに営んでいる人は、痛みから 「自立」 しているとみなされるのでしょうか?!

でも、そのような状態の人はたくさんいると思うのだけど・・・

by keisyan | 2006-07-17 16:31 | 痛み