気やすめ
『元気』 五木寛之 著
::::::::::::::::::::::
― 気やすめの効用 ―
私もごたぶんにもれず、体調が気になってしかたがない性質である。
日ごろ、はなはだしく不摂生な生活を送っているだけになおさらだ。
むちゃくちゃな暮らしをしていると自分で意識しているだけに、ことに体のことが心配になるのである。
ずいぶんながいあいだ考えたり、試みたり、観察したりした結果、私がたどりついた結論は、次のようなものだった。
「すべての健康法は気休めである」
いまさまざまな努力をつづけておられるかには、失礼な言いかたかもしれない。
しかし、私は「気休め」という言葉を決して否定的にはつかっていないつもりである。
「気やすめ」とは、文字どおり 「気」をやすめる ことだ。
ストレスとはつねに「気」がせいていて、心が休まるいとまがない ことをいう。
私は30年ほど前にタバコをやめたが、やめて数年はすこぶる体調がよくなかった。
一服することでほっとする瞬間、緊張がほどける「気やすめ」の大事な習慣が失われたからだろう。
これをやればこれだけの効果がある、などと信じてやる健康法は、たぶんつづかない。
そして健康法などというものは、5年、10年、20年とつづけてこそ、はじめてなにか意味をもつものなのではあるまいか。
:::::::::::::::::::::
気やすめ健康法大好きなケイしゃんです・・・飽き症ともいう^_^;
by keisyan | 2007-07-03 21:22 | 読書