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「遅発性筋肉痛」 と 「筋・筋膜性筋肉痛」

【Tarzan】という雑記を読んでいます。今月号の特集は 「筋肉のひみつ!」 
筋肉を鍛えたい人のためのもののようですが・・・


【Tarzan】5月28日号より

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遅発性の筋肉痛の大半は、伸張性動作によるもの。

筋肉の動きには、筋線維が力を出しながら短くなる短縮性動作(コンセントリック)と、力を出しながら伸びる伸張性動作(エキセントリック)がある。

ベンチプレスで、胸元に構えたバーベルを押し上げるのがコンセントリックで、いわばアクセルを一気に吹かす動き。
続いてゆっくり下ろすのがエキセントリックで、アクセルを踏んだままブレーキをかけるようなもの。

トレランでは、上り坂がコンセントリックで、下り坂がエキセントリック。

筋線維には、収縮速度が早くて力強い速筋線維と、収縮速度は遅いがスタミナに優れる遅筋線維がある。

このうちエキセントリックではスタミナに優れる遅筋線維が優先的に動くため、筋肉はより大きなパワーが出せる。その反面、筋肉にストレスがかかりやすく、筋線維内部の構造が壊れたり、筋線維を包む膜に小さな傷がついたりする。

これが遅発性筋肉痛の誘引。

筋線維が傷つくと、周囲に白血球などが集まる。
損傷した細胞を分解し、新たに作りだす「炎症反応」が起こるのだ。

すると道路工事で車線を制限したような状態となり、部分的に血液やリンパの循環が滞る

こうした炎症や腫れが、内側から筋肉を圧迫し、筋肉を包む膜に知覚神経を刺激して痛みを発する。

痛みが「遅発」するのは、炎症反応が広がるまで、2~3日かかるから。
また年齢とともに筋肉痛が生じるまでの時間が長くなえうのは、加齢により、免疫応答の一種である炎症反応の進行がスローダウンするためだ。



肩凝りや腰痛に代表される筋・筋膜性の筋肉痛は、シンプルにいうと筋肉の血行不良が原因
不良姿勢などで肩や腰の筋肉に負担をかけると、これらの筋肉を動かす運動神経が興奮して、筋線維を収縮させる神経伝達物質を過剰に分泌。
筋肉痛縮みっぱなしとなる

縮んだ筋線維は、ATPというエネルギー源を利用して元通りに緩むが、ATPの貯蔵量は限られており、縮む一方の筋肉はエネルギー不足に。

本来なら血管から酸素が供給されてATPを再生するのに、硬く縮んだ筋肉は血管を圧迫してこれを阻む。

血行が悪くなり、組織が酸素不足に陥ると、周囲の細胞から放出された痛痛物質が知覚神経や自律神経を刺激して鈍い痛みを生じる。ATPが足りないと筋線維はいつまでたっても緩まずやがて筋肉と包む筋膜まで固まって凝りがでるのだ。


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「遅発性筋肉痛」
 ・・・筋トレなどの激しい運動後に起こる、いわゆる筋肉痛。


「筋・筋膜性筋肉痛」
 ・・・肩こりや腰痛に代表される筋肉の痛みで、ストレス・不良姿勢などで起こる。


ということのようですが、ここにも書いたように、慢性痛はこんなに単純ではない"^_^"

でも、痛みの生理学を知ることでは、この雑記は専門書を読むよりもわかりやすいですね。
カラーの写真、図、絵も多様してあるのは雑誌の強みかも?


そうそう、一つ心にヒットした言葉がありました。

《積極的休養》
・・・2,3日後に筋肉痛がでたら、痛みを感じない範囲内でカラダを動かしてやる。
静的ストレッチとウォーキングや軽いジョギングで血液循環をよくし、新陳代謝を促して筋肉の回復を助ける。

by keisyan | 2008-05-18 15:34 | 痛み