呼吸を歩行に持ち込むこと
生活のリズムの中の散歩の取り入れている人も多いようですが 『呼吸による癒し』 に 呼吸を歩行に持ち込むこと という章があるので、ちょこっと転記します。
ブッダは、座る、立つ、歩く、そして横になるという四つの姿勢のすべてに気づきを養っていくことが重要であると述べています。
この修行では気づきを歩くことに持ち込みます。
私たちはしばしばゆっくりとした様式化された形の瞑想をしますが、そこで養った気づきは、家の周りや外を歩くとき、それから運動のためにもっと長い距離や散歩やランニングをするときにも応用できます。
修行を日常生活に応用する際に歩行瞑想が極めて重要となる理由は、それが動きの中での瞑想ということだけではなく、私たちが人生の多くの時間を歩くことに費やしている からでもあります。
私は二通りの正式な歩き方を教えていますが、そのうちの 簡単な方 から検討してみましょう。
まず歩く場所を選ぶことから始めます。小さな歩幅で15歩から20歩くらい歩くことができる、邪魔物のない径がよいでしょう。
バランスのとれた姿勢で立ち、座る瞑想のときのように呼吸をしていることに注意を向けなさい。もしそれが心地よいのならば、両手を前に組んでもかまいません。背中で組む人もいますし、からだの側面に両腕をぶら下げておく人もいます。
まず最初に、吸う息を持ちます。
吸う息が始まるにつれて、右足を上げます。
踵が先に、次に足の裏、それからつま先が上がります。
その息が続いているうちにその足を前に進めます。
息を吐き始めるにつれて、その足を地面に下ろし、一歩を踏み終わります。
踏み下ろす足の踵は、もう一方の足のつま先よりほんの少し先に来ます。
それから次の吸気を吸って、左足で同じような歩みをします。
呼吸が歩くペースを設定します。
座った後ではそうなるものですが、あなたがもしもゆっくりと呼吸しているのならば、とてもゆっくりと歩くことになるでしょう。
呼吸にリードさせて、足の動きに呼吸を同調させるのがちょっと難しいところです。
これには細心の注意が必要で、気が散る余裕などありません。
これは呼吸をコントロールしないための素晴らしい修行であり、座る修行のためにも価値ある技です。
径の端まで来たら、そこに立ち止まってちょっとのあいだ気をつけて呼吸します。
それから向きを変えて反対の方向に向かって同じように歩いて行きます。
歩いているうちに、もしも何かの考えに夢中になって、何回も注意が歩くことから引き離され、心を奪われてしまうのであれば、立ち止まって、心がはっきりとしてくるまで、夢中になっていた考えごと自体に加えて、呼吸に注意を向けるようにします。
足が地面を離れ、移動し、再び地面につくとき、注意は主として足に向けておきます。
息は背景となっていて、足が動いて行くペースを指令しています。
脚部全体といったもっと広い範囲に焦点を当てたいと思うかもしれませんが、歩くという行為に注意を向けておきます。
もうひとつの歩行瞑想の方法はもう少し複雑で・・・(よって省略^_^;・・・byケイしゃん)
― 中略 ―
歩行瞑想をする人のは五つの報酬がある。
徒歩での旅行に耐えられる。
骨の折れる仕事に耐えられる。
病気をしなくなる。
飲食したもの、噛んで味わったものがよく消化される。
歩いているときに得られた集中力が長続きする。
おそらく集中力と、そのような集中力を保って歩いているときに感じられる喜びとが、いちばんの報酬なのだと思います。
実際にやっみたのですが、要は 足は地面から離れている時間は吸気、地面についている時間が呼気 これを呼吸の方にしっかり注意を向けてゆっくり歩くのです。
簡単なようで難しく、難しいようで簡単です^_^;
by keisyan | 2005-04-05 22:00 | 読書