人気ブログランキング | 話題のタグを見る

105円で楽しむ方法

『人間であること』 時実利彦 著

― 怒ること・恐れること ―

・・・・・・・・・・・・

情動行動は、 「拳をにぎる」 とか 「じだんだふんでくやしがる」 といったような、外形的な運動行動だけによって演出されるのではない。
「手に汗にぎる」 とか、 「顔色をかえて怒る」 とか、 「青スジをたててあたりちらす」 といったように、自律神経系が多彩な形で参加してくることは、日常しょちゅう体験していることである。

いうなれば、快感は、平和な桃源郷の象徴であるが、不快感、怒り、恐れは戦時体制の心構えである。
従って、自律神経系のうちの戦時用の交感神経系が動因されるわけであって、心臓の鼓動が激しくなったり、血圧が上がったり、瞳孔が開いたり、血管が収縮したり、消化液の出かたが少なくなったり、怒髪天をついたり、・・・・。多彩な身体のいくさの絵物語がくりひろげられる。



目次



:人間とはなにか
:人間の祖先
:人間の身体を操る神経系
:人間の脳の構造
:人間を形成する脳
:人間の生きる姿を支える脳
:人間の脳のハードウェアとソフトウェア



・健康であること
・食べること
・交わること
・群がること
・肌をふれあうこと
・怒ること・恐れること
・感覚すること・認識すること
・手を使うこと
・記憶すること
・学習すること
・考えること・書くこと
・意志すること
・創造すること
・喜ぶこと・悲しむこと
・ことばを話すこと
・歌うこと・踊ること
・時間を体験すること
・生へ執着すること
・争うこと・殺すこと
・気にすること・心配すること
・遊ぶこと
・眠ること
・夢見ること
・非道理的存在であること
・いのちを尊ぶこと
・人間であること

この本は初刊が1970年です。表現が少し古めかしい感じもするけどなかなかおもしろそう。
今日ブックオフで105円でゲット。
「緊張と不安」 については 「気にすること・心配すること」 に書いてあるのかしらね。

by keisyan | 2006-06-10 19:23 | 読書