変わる常識(うつ編②)
昨日の読売新聞より
うつノート(変わる常識)
― 「心のかぜ」生じた誤解 ―
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前半部分省略
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「うつ病は心のかぜ」のはずなのに、なぜ、長引くのだろうか。
「心のかぜ」という表現は、だれもがうつ病にかかる可能性があり、また、治せる病気だという意味で、この10年ほど広く使われるようになった。
一方で、うつ病は軽い病気のようなイメージを与えた。
うつ病が慢性化したり、再発する恐れがある深刻な病気だということは、日本ではあまり言われない。
・・・・・・・・・ 中略 ・・・・・・・・・・
「確かに数ヶ月という短期間で治る人も多く、『かぜ』という表現に妥当な面があるのも事実。
心当たりのある人を病院へ向かわせる効果もあった。
しかし、うつ病も様々で、治りにくい場合があることを理解する時期にきている。」
日本うつ病学会理事長で、防衛医科大学教授の野村総一郎さんは、「心のかぜ」という表現により、患者の苦しみが周囲に軽く受け止められのが問題だという。
企業などで「うつ病は短期間で治ると聞くが、あなたはなかなか治らない。本当にうつ病なのか」を患者が詰問されるケースもある。
「心のかぜ」という言葉が、「心の問題なのだから気の持ちようで治る」という誤解を招くこともある。
しかしうつ病は心の病気というよりも、脳の病気という面がある。
脳内の神経と神経を結ぶ神経伝達物質の働きが乱れた状態だと考えられる。
気の持ちようでは治らない。
慶応大学教授で精神科医の大野裕さんは
「大変な病気だと伝えることは、患者にとっても医者にとってもつらいことではある。しかし、大変だけれども、根気よく一緒に治療していきましょうというメッセージを送ることが、これから大切になってくると思います。」
と話す。
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慢性痛も脳の病気という面が大きいと思っています。
最後の大野先生の言葉 「大変だけれども、根気よく一緒に治療していきましょう。」 この精神で痛みとも闘って行きたいですね。
焦りは禁物、根気が必要 ・・・ 患者も家族も治療者も
by keisyan | 2007-08-30 07:44 | 雑記